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『思春期の子どもたちへの支援』では、奥山眞紀子氏が司会となり、各方面の専門家が、思春期の子どもたちに対してどのような支援が必要か述べた。 -- まず奥山氏は思春期の子どもと家族について総論を述べた。 「第二次性徴期を迎えると心身の変化が著しくなる。自分の能力にも気づいて自己否定感にも陥りやすい。アイデンティティーの獲得など、精神的な葛藤が激しくうつになりやすい時期でもある。 思春期の子どもには、新しい自分を受け入れて自分をコントロールすることを支援する必要がある。 特に親の心理は、子ども以上に問題がある。垂直関係から平行関係への意識の変化の難しさがある。そのため親は子どもに対して「親の言うことを聞け」と言ってしまう。幼少期より力で抑え込んでいる場合には、力が逆転することによって、子どもからの暴力が起きる。思春期の親子関係は、親がほどよい距離を保ちながら子どもを見守る安全基地としての機能が重要である」 -- 児童養護施設の至誠学園に勤務する、國分美希氏は、『虐待を受けた子どもの思春期の特徴とその支援』について述べた。施設で生活する子ども9人に入所中と、自立して施設を退所した後の2回に渡って、聴き取りをした結果を紹介しながら、支援のあり方について話した。 「入所している子どものほとんどが虐待を受けている。入所する前に家族について説明を受けてきた人は、人とつながる力が強い。自分の家族のストーリーを持つことが大切である。また、被虐待児は、適切な人との距離の取り方や気もちの表現方法を身につけることは難しい。そうした中で、子どもは、自分にとって大切な人が心に存在しているかが大きなカギになる。自分を見捨てない人の存在があるかどうかが大変重要である」 -- 国立成育医療センターの宮尾益知氏は、「発達障害の子どもの思春期とその支援について」述べた。 「発達障害のある子どもは、自分を知らず、相手を推測できないで思春期になる。10歳までの間にある程度、自分をつくることが大切だ。外からの刺激が苦手で、人とかかわりたいのにかかわれない。そのため、話を黙って聞いて、子どもの気持ちを理解する必要がある。 またこういう時にこういうことをしたら人はよく思わないなど、子どもに1つ1つ教えてあげることが大切だ」 -- 森田展彰氏は、「引きこもりと薬物依存の支援」について述べた。 「最近の薬物乱用の問題は大変深刻だ。シンナーが一番多く、大麻や覚せい剤は横ばい。 刑務所の受刑者、薬物依存症者が最も多い。中学生の1/4が薬物は入手可能と思っている。薬物の再犯率は5割と高い。16〜18歳で最初に薬物に手を出して、自助グループやリハビリ施設につながるのが、30〜37歳と、かなり遅い現状がある。 全国にある民間の薬物依存症のリハビリ施設のダルクに入所した人の半数は生活保護を受けている。薬物は乱用から依存になる。依存性が大変高い。ストレスやトラウマ体験から非行仲間と接触して薬物依存になり、トラウマ体験の再演をしてしまう。 ダルクでは、ミーティングを行い、グループの中で自分の体験や気もちを分かち合っている。 出所後、1年以内に5割が再犯するが、出所後、ダルクにつながった人は3/4が薬物をしようしなくなった。当事者がどこかにつながるようにすることが大切だ」 参加者からは「子どもは、学校や家庭以外に人とつながる場所があったり、いろんな大人がいることを知る機会があるといいのでないか」という意見が出た。 全国子ども家庭福祉会議は、2日間に渡り、それぞれの視点から子ども福祉についての取り組みや今後の課題について話し合われた。(了) |
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レポート/オレンジリボンネット管理人 箱崎幸恵 |
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