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| 11月1日、児童虐待防止推進月間の初日、法政大学講師で、児童養護施設の当事者参加推進団体『日向ぼっこ』顧問、市川太郎さんが、埼玉県の獨協大学地域と子どもリーガルセンターの研修会で、「社会的養護と児童養護施設―児童養護の当事者参加推進団体『日向ぼっこ』の活動を通して」というテーマで講演した。 市川さんは2歳から18歳まで都内の児童養護施設で暮らした経験を持つ。また、25年に渡って、施設の職員として、同じ境遇の子どもたちの心身を支えた。現在は大学の講師をしている。 市川さんは仕事をしながら、一昨年の秋に大学院に入り、自分の生いたちを調べてその内容を修士論文に書き上げた。その大きなきっかけは、自立援助ホーム長をしている時に出会った少年が成人後に自殺したことだった。 「もっと私自身が自分の生まれた家族のことを知っていたら、違う支援ができたのではないかと思いました」と市川さんは当時を思い出しながら残念な表情で語った。 市川さんは自分の生い立ちを調べる過程で、いとこと出会う。そして異父きょうだいの姉に会いたい気持ちが募った。「姉からの手紙には、今は私に会うことは望んでいないことが書かれていました。手紙からは、姉の母に対する複雑な気持ちが感じられました。でも封筒には、母の結婚式のときの写真が入っていました。たった1枚の母の写真です」 セピア色の角隠しに着物姿の母の写真を手帳から取り出した市川さんは、講演に耳を傾ける人たちに「見てください」と言って写真を回した。→(2)へ |
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