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第六回目のテーマは「生きていくための方法」
教育ジャーナリストの青木 悦さんとの対話。
   

教育ジャーナリストの青木 悦さんとの対話
- 第3回 -

  
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青木悦さんは、教育ジャーナリストとして、執筆活動、講演活動に大変忙しくしています。ご自身が過酷な子ども時代を体験しています。その生きた体験がベースとなって、常に子ども目線で人々にとても大切なことを伝えています。青木さんは、権力的な大人目線の“しつけ”ではなく、大人は先に生きている者として、子どもに生きていくための術(すべ)を教えるという視点に立つことが必要だと言います。33年間、教育の現場で取材を積み重ね、安心できる家族とは?いじめの背景にあるものとは?と、教育の問題点について、ぶれることなく子どもの立場に立って伝え続けています。
青木さんの生き方そのものが、生きていくための術を教えてくれます。

いつも子どもを抱きしめる養育
箱 崎 : 結婚して、お子さんも生まれて、自分の家庭を持ったことで、さらに自信になりましたか?
青 木: いや、全然ならなかったです。もうね、家庭を持つという認識がないんですよ。だから、子どもに対しても、子どもがこうやればちゃんと育つとか、こんなことをしたらだめになるなんていうのは一切考えませんでした。

とにかく可愛がるっていうのかな。ある人たちから言わせると、「過保護」って言われちゃうぐらいで。かといって、物をいっぱいあたえる経済力はないから、そういうことじゃないんだけれど、とにかく子どもを可愛がったんです。そのときに私が持っていた手法は、母がかばってくれた、抱き締めるというやり方でした。

だから、子どもが泣いて来ても、怒って来ても、喜んで来ても、いつも子どもを抱きしめて「よかったねえ」とか、「つらかったねえ」とか、それしか方法がなかったんですけれどね。
箱 崎 : それは、息子さんが何歳ぐらいまで続いたんですか?
青 木: 子どもが嫌がって逃げるようになるまで(笑)。
箱 崎 : 逃げるまで。10歳ぐらいですかね。
青 木: そうですね。
箱 崎 : 逆に今はそれがいいって言われていますよね。
青 木: あっ、そうですよね。変わるんですね(笑)。

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