ドキュメンタリー映画『アヒルの子』が、ポレポレ東中野にて、公開されました。
「家族」がテーマの話題作です。お見逃しのないように!
 
   
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受 け と め
芹 沢 : 2番目のお兄さんに「抱いてほしい」と、言う場面は、全然いやらしい感じではなかった。性的なことではなく、自分の空虚な部分を埋めてほしい、ということを求めていたのだと思う。
フロイト派のマイケル・バリントンが“受け身愛”と言っていて、僕はそのことを“受けとめられ欲求”と言っています。それは子どもにとって一番大切なことだと思います。
小 野: 私はずっと男性恐怖症で、性的な行為でないものを与えてくれる人を求めていました。
長兄も変わった。彼は彼なりに受けとめている。映像では表現できないものがある。どの本を読んでも、加害者と向き合うな、と書かれている。長兄はあっさりと認めた。彼なりに受けとめている。実は兄も子どもの時に性被害を受けています。上映について兄は最後に「お前の好きなようにしろ」と言いました。
 
石 本 : さやかちゃんは、答えを納得せずに、追求していくのがいい。吐き出していくのがいい、ストレスをためずに。
長兄はさやかちゃんを受けとめていないと、私は思う。
小 野: 長兄は受けとめている。映像では表現しきれないものがある。
芹 沢 : 長兄は受けとめていると思うね。でもその先を生きるのはあんたの問題でしょっと兄は言っている。 それはお父さんの中にもある。「だけどさ」「でもね」と。親がよかれと思ってやった、というのが問題だと思う。
小野さんと同じ時期にヤマギシ会にいた女性が、「姉に甘えている子どもたちを見ると、イライラする」と話していた。それがヤマギシ会がやってきたこと。それが見える。
小 野 : この映画を撮ったことで、達成感があった。と同時にこの映画によって家族が傷ついた。
芹 沢 : 家族ってなんだろう。仏教用語に「殺」(サツ)という言葉がある。家族というものは、殺を軸にして成り立っている。『アヒルの子』もそのことを強く納得させられました。
観 客 : 映画を観終わった後の感想は、これから話が始まる。これから続きがあるって思いました。
小 野 : 私には映画があったから、生きている。映画という表現の手段がなかったら、どうなっていたかわからない。次の作品は、私の個性として、人との関係の中で、埋められない部分を描くと思います。今、2つの企画があります。人に何を言われてもいい。これが私だ、と映画で表現したいです。
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この映画を観終わった後、自分という存在、家族という存在と、向き合う時間がやってくる。誰かと話したくなる。自分ひとりで町を歩きたくなる・・・。

ポレポレ東中野にて、5月22日(土)から、6月18日まで上映。その後全国順次公開予定。
■『アヒルの子』公式サイト http://ahiru-no-ko.com/
■ポレポレ東中野    http://www.mmjp.or.jp/pole2/
レポート/オレンジリボンネット管理人

箱崎幸恵


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