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それぞれの歩み
   こうして、アミティで友情を育み、自分や他者への信頼感を育て、人としての成長を目指し、そしてそれぞれのコミュニティへと帰っていく。
ここでも何度も登場したマイキーはアミティを卒業し、今はフルタイムの仕事をしながら週1回バイブルスタディでアミティを訪れている。
嬉しい変化をみせてくれたアニータは、アミティのデモンストレーターになることを目指していたが、アプレンティス生活に疑問を感じ始め、アミティを卒業し、地域の中間施設に入所することを決心した。

 ダニーはアミティを去って、別の施設で働くことを決めた。
ヘザーは、いつかどこかでアディクションカウンセラーになりたいと話した。
 ロシオは、いつかアミティを卒業して、仕事をもって、自分の家で子どもたちと暮らすことが夢だと話した。
 ジャックは、いつか家族をもった時には、子どもに「さあ、ここに座って、始めるぞ」って家族でグループをするんだと笑った。
 
 こうして、人は変わり続ける。それでもアミティが変わらない理由、それは、
コミュニティが特定の誰かによって創り出されるものではなく、コミュニティの一員になる過程の中で、誰もが学びながらその場を創っているからだ。
だからこそ、アミティはいつでもアミティであり続ける。
真に続いていく共同体には、カリスマ的なたった一人の人間ではなく、一人一人が自分の安全な場として参加することのできる、本質的な理念や構造そしてそれを支える実践が必要だ。
だからこそ、私たちにも治療共同体を創ることができると実感している。
(第6回 了)
 
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