第二回目のテーマは、「依存症と子ども虐待」アディクション・カウンセラーで依存症の回復者の
スコット・ジョンソンさんとの対話です。
   
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続き4・・

依存症にさらされた子どもの結末

箱 崎 : 依存症にさらされた子どもは、どのように成長するのでしょうか?
スコット:

2つの重要な結末が待っています。最初の結末は、自分自身がアルコール依存症になることです。私は12歳のときに、初めてお酒を飲んで酔っ払いました。もちろん遺伝的な素因があったのは明らかですが、人生の初期に、アルコールに手を出した。12歳で、アルコールを分解する準備はなかったけれど、すぐにアルコール依存症者になりました。この病気の進行は早い。

私はごく小さいときから、親が見てくれなかったから、自分で自分の面倒をみてきた。それしか、方法がなかった。そういう家庭環境の中で、家の中にはいつもアルコールがありました。 親がしたように、自分もアルコールで問題を解決しようとしたのです。普通の人の飲み方ではなかった。リラックスするために、飲まなくてはならなかったのです。ウイスキーを飲んで、すごく酔っ払って、家の中のものを壊したり、家族が帰ってくると嘘をついては罪悪感を感じてひどくなっていきました。

そうやって自分のドリンキングのキャリアが始まって、いっぱい飲んではそれをカバーしての繰り返し。秘密を持って、あらゆる代価を払っても正直にはならずに、嘘をつく。

箱 崎 : スコットさんの親は、どういう反応を示したのですか?
スコット : ネグレクト、イコール、子どもの虐待でもあるわけだけれども、親は自分たちのことで手いっぱいで、子どものことに関心がなかった。私の家にはいつもアルコールやドラッグがあったから、私の友達も当然のことながら、アルコールや薬物をやる人ばかりだった。
普通の家庭だったら、親から「なんで、酒飲んでるんだ」といわれるけれど、私の家庭では、トラブルを起こさなければ、飲むことは問題行動ではなかった。親の酒を飲まないかぎりはね。私はちゃんと取り繕って、成績も良かった。

物事は、そういう風にするものだと小さいころから思っていました。そして、何が起こっても決して感じないようにする。あらゆるコストを払っても決して感じないようにする。
箱 崎 : なぜ、感じないようにしたのですか?
スコット : 家の中が安全じゃなかったからです。アルコール依存症の中で生きるということは、そういうこと。本当のことを言うと、攻撃される。家族のメンバーから攻撃を受ける。それから、子どもが自分のせいだと自分を責めるのは、子どもは誰でも自己中心的に考えるからです。親が自分自身を破壊するのを見ていると、子どもは耐えられない。子どもは愛されたいわけだから、自分のせいだと思ってしまう。自分が悪いからだと思ってしまう。
箱 崎 : 本当にそうですね。私も子どものとき、感情を抑圧して生きてきました。スコットさんはそのような中で、どのように回復の道を歩み始めたのですか?
スコット : 24歳で相当に肝臓を弱めてから、依存症の治療施設につながりました。それは奇跡だったと言わざるを得ない。普通は24歳ではリハビリにつながれない。特に虐待を受けた子どもは。

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